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邸宅で見るアンティーク着物展 最終日

邸宅で見るアンティーク着物展 最終日2016年09月26日更新

こんにちは、新江戸川公園です。

大正ロマン溢れる「邸宅で見るアンティーク着物展」は、秋雨前線による連日の雨で、お客様も移動には大変苦労されていましたが、ようやく晴れ間が見える最終日となりました。

そこで今日は、会場の松聲閣を出て、日本庭園を散策されるお客様を取材しました。
庭園の門を入ると、日傘を差した色とりどりの着物姿で賑わっています。

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こちらのお客様は、このあとは上野で開催されている、「東京江戸ウイーク」を見に行かれるそうです。上野公園までは、バス1本で行けるので便利ですね。

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皆さん、とっても COOL な装いですね。DSC_9964 DSC_9970

優しい色合いが素敵です。
今回ご紹介の皆様は、全ての方に撮影許可をいただいています。

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袴で決めたお客様。昨日もお越しいただきました。
いつもありがとうございます。

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お隣の永青文庫では、アンティーク着物展の図録を持参すると、入館料割引とポストカード2枚をプレゼントしていただけます。

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こうして、4日間にわたるアンティーク着物展は無事終了しました。
おかげさまで、800人を超えるお客様にご来場いただきました。

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また来年、お会いできるといいですね。
それではまた!

邸宅で見るアンティーク着物展 開催中2016年09月24日更新

こんにちは、新江戸川公園です。

9月22日より、大正〜昭和のアンティーク着物33点を展示する「邸宅で見るアンティーク着物展」が開催されています。

この展示会は、アンティーク着物愛好会と新江戸川公園の共催で開催されるもので、大正ロマン溢れる松聲閣と日本庭園を大変気に入ってくださった会の方々が、この催しにぴったりの会場として松聲閣での開催を希望され、実現に至りました。

アンティーク着物展図録表紙

ようやく夏の暑さから開放されて、本格的な秋を目前にして日本庭園の池のほとりには、ヒガンバナが咲き始めています。

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あいにくの雨模様の中でも、美しい着物をお召しになったお客様が、次々といらっしゃいます。

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日本庭園には、やはり和服が似合います。
お客様から許可をいただいて、緑濃いお庭を背景に記念撮影です。

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松聲閣の館内では、洋室と和室のすべてを使って、春夏秋冬の四季にちなんだ装いを展示しています。

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本日と明日の2日間は、ギャラリートークも開催されています。
本日のテーマは「アンティーク着物に親しむ」です。
アンティーク着物の柄は、大正時代〜昭和初期の流行を敏感に取り入れながら、アールヌーボーやアールデコのデザインで表現されています。
伝統的な紋様から開放されて、動植物・音楽・文学・スポーツ・映画・工業製品など、あらゆるモチーフをストレートに取り込んでいます。

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館内の廊下には、人気投票の投票箱が置かれています。

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受付では、ホテル椿山荘東京のレストラン割引券と、講談社野間記念館で開催されている「横山大観展」の割引券を配布しています。
先日まで開催していた「刀剣コラボイベント」の期間中も、ホテル椿山荘東京や野間記念館は、若い女性のお客様で大変賑わっていたとのことで、今回も同様に、着物姿の女性で華やぐことでしょう。

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こちらは、和室の縁側でお庭の風景を楽しんでおられるお客様です。
許可をいただき、楽しそうな語らいの様子を撮影させていただきました。
ちなみに、こちらの大きな窓ガラスも、大正時代に導入された「機械吹き円筒法」の製法で作られたと思われる、表面にに波打ちが見られるレトロなガラスです。

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「椿の間」の窓ガラスも同様に、古い製法で作られたもので、お抹茶をいただきながら、大正をマンを楽しんでいただくことができます。
こちらの女性は着物に袴をお召しですが、お話を伺うと刀剣ファンのお客様で、もう何度も永青文庫と松聲閣をご利用いただいているそうです。いつもありがとうございます。

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本日は他にも、刀剣ファンが大勢いらっしゃいました。
こちらのお客様もお洒落な帽子に袴姿でしたので、間違いなく大正ロマンの着物愛好家とお見受けしましたが、いざお話を伺ってみると熱心な刀剣ファンで、たたら製鉄について、大変専門的なお話を伺いました。ありがとうございます。

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アンティーク着物展は、明日の日曜日が最終日です。
明日こそは、着物日和の爽やかな晴天を期待しています。

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それではまた!

刀剣講座「一流研ぎ師による刀剣研磨の実演」2016年09月22日更新

こんにちは、新江戸川公園です。

刀剣講座の2日目です。
午前中は刀剣鑑賞会の2回目で、前日と異なる部分は、人気の「之定」の行列スペースを確保したことと、各刀剣の解説を最初にまとめて行ったことです。

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刀剣鑑賞会への参加経験は昨日同様、ほとんどの方が初体験です。
興味深かったのは、前日の雰囲気が始終、名刀に対する畏敬の念でピンと張りつめていたのに対し、本日は名刀に親しみたいという緩やかな雰囲気を感じました。

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そして午後の部は、阿部先生による刀剣研磨の解説と実演です。

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今回は、昨日以上に専門的な座学から始まりました。

鉄の歴史、日本刀の構造、鉄に含まれる炭素量と用途、日本刀に欠かせない玉鋼を製造する ”たたら製鉄” の技法など……「折れず曲がらずよく切れる」日本刀を目指した先人の知恵が、次々と紹介されてゆきます。

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続いて、刀剣研磨に用いる砥石の紹介です。

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下地研ぎ用、仕上げ研ぎ用など、極めて多種多様な砥石を駆使することがわかります。

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こちらは道具類です。

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そして研磨作業の工程解説です。

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各工程について、画像で丁寧に解説していただきました。

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いよいよ、会場を和室に移して、研ぎの実演が始まりました。

こちらは下地研ぎです。

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本来であれば、極めて高い集中力が必要な作業なのですが、参加者からの質問にも、丁寧に答えていただけました。

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こちらは仕上げ研ぎの『地艶」「拭い」「刃取り」の工程です。

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軽妙なトークで参加者を湧かせる講師ですが、手元は極めて精密です。

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こちらは阿部先生による「地艶」と「磨き」の実演です。DSC_9743 DSC_9748

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刀剣研磨の作業は、下地研ぎから仕上げ研ぎまで、多様な工程を経て完成するものですが、今回は短い時間にもかかわらず、6工程もの作業を実演していただきました。

参加者のみなさんは、今回の講義と実演に大変感動されたようで、後日事務局にいただいたメールでも、「座学の内容があまりにも高度で、自分自身の勉強不足を痛感しました」との向上心あふれるご感想もありました。

これまでの刀剣講座を通じて、日本刀は、古式のたたら製鉄による玉鋼の製造に始まり、刀工、研ぎ師、白銀師、鞘師など、様々な職人の皆さんによる智慧と技術と汗の結晶による芸術だと、改めて感じました。

講師の皆様、ありがとうございました。

それではまた!

 

刀剣講座「銘や刃紋を写し取る押型作り」2016年09月21日更新

こんにちは、新江戸川公園です。

9月18日の刀剣講座を引き続きご報告いたします。
午後の部は「日本刀の銘や刃紋を写し取って、自分だけの押型をつくってみよう」です。

押型とは、刀剣の上に和紙を押し当てて、茎(なかご)の銘を墨で写し取ったり、刃紋などを書き写すことです。

刀剣は、強固な鉄(鋼)で作られているので保存性が高いように思えますが、水による錆はもとより火にも大変弱く、本能寺の変や大坂夏の陣、明暦の大火などで焼けてしまった名刀が数多くあります。

そのため、押型は古くから受け継がれている名刀の情報を正確に残す、大切な役割を果たしています。

それでは高性能な写真器材がある現代には、もはや押型が不要かといえばそうではないようです。
一般に刀剣の地に現れる肌目や地刃の働き、沸えや匂いなどの全てを写真の画像に写し取ることは技術的に難しいそうですが、押型であれば極めて正確に記録することができます。

特に、初心者には区別がつきにくいといわれる、刃紋と地の境目に現れる「沸え」(←夜空にきらきらと輝く星のような、肉眼で確認出来る粒子)と「匂い」(←天の川のようにぼうっと霞んで、肉眼で粒子が確認出来ない)については、根気はいりますが、それらを精密に写し取ることができるそうです。

講義は日本最古の刀剣書「正和銘尽」による、押型のルーツ解説から始まりました。

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大学の授業に紛れ込んだかのような専門的な解説ののちに、お待ちかねの押型実習です。

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本日は「刃紋取り」と「茎(なかご)取り」の2つの作業です。

まずは「刃紋取り」から。
刃紋取りに使われる和紙は、大変緻密で貴重なものだそうです。

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用意された名刀の銘と刃紋が描かれた教材を、各自お好みで選びます。

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講師の阿部先生から、一連の手順をお教えいただき……

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さっそく作業にかかります。

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この作業に没頭すると、大変心が落ち着くという方もいらっしゃいます。

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時間内では到底完成に至りませんので、あとはご自宅でのお楽しみです。

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こちらは、和室で行われている「茎(なかご)取り」です。

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和紙を茎に固定して、専用の炭を慎重に当てながら、銘を写し取ります。
丸い銀色のものは、阿部先生が100均で見つけてこられたという、磁石です。
この磁石の良いところは、厚紙のパッケージに入れたまま使えるので、和紙や刀を痛めることがないのだそうです。

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参加者が最も苦労されているのは、和紙がズレてしまうことのようで、講師からは、墨を動かす方向を一定にするなどのアドバイスをいただきました。

 

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完成です!

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午前の刀剣鑑賞では、実物を手に取って光にかざしながら刀剣の美しさを鑑賞しましたが、この押型では、地肌に現れる様々な表情をじっくりと観察しながら自分の手で描き写し、それが自分のものになるという、贅沢な鑑賞方法ともいえます。

次回は、2日目の様子をご報告いたします。

それではまた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刀剣講座「日本刀鑑賞会」2016年09月18日更新

こんにちは、新江戸川公園です。

本日は、文京区で活躍する刀剣・武具の一流職人による体験講座、「日本刀鑑賞会~和泉守兼定を手に取って感じてみよう~」と、「日本刀の銘や刃紋を写し取って自分だけの押型を作ろう」を開催しました。

まずは「刀剣鑑賞会」の様子をご報告いたします。

この鑑賞会では、鎌倉時代から現代に至る10点の刀剣が用意され、中でも「之定」は今回の超目玉です。

まず集会室の洋室で、文京区の研師、阿部一紀先生による研師の系譜の講義から始まりました。

DSC_9352さらに、今回は特別に本阿彌家から26代:本阿彌雅夫氏をお招し、事前に参加者から頂いた質問への解説をお願いしました。DSC_9359質問の内容は、「かつて火災などで焼きが失われてしまった刀剣の”再刀”」に関する専門的なものから、砥石の入手方法といった素朴なものまで様々でしたが、参加者の心に最も響いたテーマは、「研師が刀剣を研ぎ始める前の段階で、いかに研磨のイメージを固めるか」というものでした。刀剣研磨は一度作業を始めれば失敗は許されない厳しい仕事で、イメージを固めるまでには何日も必要とするためです。

そしていよいよ、会場を和室に移して鑑賞会です。

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一番手前の刀が「之定」です。

今回の参加者の大半の方が刀剣鑑賞会は初めてとのことで、講師の表情も、それこそ真剣です。

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刀剣の前に正座し、まずは敬意を表して一礼。
電球の光を刀身に当てて、刃紋や地金に現れる映りなどを丁寧に鑑賞します。

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参加者の表情は、ご覧のとおりです。

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講師の阿部先生からは、博物館などでガラス越しに見る刀剣と、実際に手に取って鑑賞する刀剣の違いを、音楽鑑賞に例えて説明されました。

ガラス越しの刀剣がCD鑑賞であれば、この鑑賞会はコンサートホールの生演奏。

男性に比べて繊細な目を持つ女性ならばこそ、沸(にえ)や匂(におい)、映りなどを、音楽のリズムやハーモニーのように楽しんでいただければよい。

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とはいうものの、皆様にとっては、まずは大切な刀剣を丁寧に扱い、安全のために無駄な動きをしないことなどで、精一杯だったのではないでしょうか。

最後に、下の刀剣には刃こぼれがあるのがわかります。
講師の先生からは、この刃こぼれや打ち傷を直してしまうことはその刀剣の歴史を消してしまうことなので、その歴史とともに鑑賞していただきたいとのことです。

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次回は、「日本刀の銘や刃紋を写し取って自分だけの押型を作ろう」の様子をご報告いたします。

それではまた!

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