冬の散歩道
こんにちは、肥後細川庭園です。
当園は四季を通じて、程よい広さのお散歩コースとして歩いていただける場所でもあります。
今回は冬を迎えた園路の風景をご紹介します。
南門を入ってすぐ目に入るのが、池のほとりに延びる園路です。
ここから池の向こう側にある松聲閣まで一本道となっています。
こちらは、大池と中池の間にかけられている土橋です。
正面にベンチがあり、道が三つ又に分かれています。
中池を周遊するもよし、丘陵の樹林地へと進むもよし、です。
少し階段を昇り土橋のあたりを見下ろすと、ミニチュアのような風景が広がります。
樹林地に向かう階段はいくつかありますが、どれも趣きが異なります。
南側の階段は長く急ですが、段差は緩やかに作られています。
西側から永青文庫の通用門へ向かっていく階段は比較的まっすぐな分、道幅もあります。
この季節、午前中は明るい日差しに照らされています。
階段の中腹にはいくつか傾斜の少ない道もあり、細川家の屋敷であった時代には四阿(あずまや)などが建てられていたのではないか、と推測される場所も残っています。
現在はベンチがあり、読書やお弁当を楽しむ方々をよく見かけます。
十三重の塔に続く石畳の道には、竹製の手すりが設置されています。
ここは冬の隠れたビュースポットになっています。
実は、夏の間は木々の葉が生い茂り、必ずしも視界が良いとはいえません。
葉が落ちた冬だからこそ、味わえる景色です。
手すりから身を乗り出しすぎないよう、ご注意を!
樹林地に入ると、雰囲気は一変します。
鳥の鳴き声が周囲を包み、高い木々の影がはるか頭上から落ちてきます。
森は決して深くありませんし、道も舗装されていますが、スタッフですら時々ここが都会の真ん中であることを忘れる静けさです。
階段を下りて大池に出たら、ぜひ飛び石を伝って、「礼拝石」と呼ばれる池に突き出た大きな石の上に立って、池と丘と緑と石が織りなす景色をご覧ください。
当園を訪れた皆さま全員におススメしたい風景です。
いかがでしたか。
どうぞお好きな散歩道で、ご自分だけのとっておきスポットを見つけてください。